子音と海

 

「子音と海」
 
高見島の海辺には墓地が2ヶ所ある。
それらは両墓制(肉体を埋葬する墓と詣り墓とを分けている)のお墓だ。
墓地のすぐ脇には、明治の頃まで産屋が在った。
 
「死者」と「赤ちゃん」、一見、遠くの両極点が隣り合う。そのことに合点がいくのは、形を持つ以前の存在が、海の底のような場所で繋がっているように感じるからか。
「死/生」や「天/地」を二分する境界がなく、うつし合いながら消滅と生成をくりかえす空間を想像した。
名付けられる(形を持つ)以前の存在を、形にして見てみたいと思った。

 

 

瀬戸内国際芸術祭2025[秋会期] 会場:高見島(香川県多度津町)
 
写真/若林勇人