展覧会|燈す

2019年、能登半島の珠洲市にある海辺の民家に約3ヶ月間滞在しながら制作しました。その際、地元の方々にはとても親切にしていただきました。 地震から約1ヵ月後に現地に足を運びました。2日間の短い滞在で目にできたことはごく一部でしたが、被災した » read more

樹洞のユリ

「樹洞のユリ」   初めて大瀧神社、岡太神社を訪れたのは春祭りの時だった。ブナ林の残る奥宮から山裾の里宮までの参道を神輿の後を追いながら、あれこれと想像をめぐらしながら歩いた。伝承や神社の配置、祭りの背景にはこの土地の水と深い関係 » read more

アトリエ訪問記

解剖学者で美術批評家の布施英利さんがアトリエに来訪した際の様子がYouTubeに公開されています。春に刊行の作品集「間なるもの」に批評文を寄稿して頂いてます。 https://youtu.be/NJ2jRm2oriQ

間なるもの

近くに咲いている植物を積んで持ち帰り、机に置いて鹿の角を彫る。季節の巡りの中で、この作業を繰り返して10数年が経ちましたが目の前の植物の「咲いている」感じは依然として写し取る事ができません。その周縁を繰り返し巡りながらも、翌年には少し見えて » read more

「リアルのゆくえ展」寄稿文/水中の記憶

幼少期、夏になると毎日のように川へ魚を獲りにいっていた。水中に潜り、モリで魚を突いて獲るのだが、痩せていて長時間水に入っていることができなかった。その為、自分なりのやり方を考え出す必要があった。編み出した技法は、石のようにひっそりと息を潜め » read more

飛騨の円空仏

先日、祖母の3周忌で飛騨へ帰郷した。その際いくつか円空所縁の場所を巡った。 旧国府にある清峰寺では最晩年の作と言われている3体(聖、千手、龍頭)が観音堂に安置されている。地元の世話役の方から話を聞きながら拝見した。どれも素晴らしかったが特に » read more

青根の大杉

先日、林業を営むS氏が、アトリエを訪ねて来てくれた。以前お寺の裏山を整備することがきっかけで知り合った。「この辺りでも彫刻に使えそうな立派なヒノキが取れるといいのだけど、、」と言うので、ヒノキの良材はもちろん素晴らしいけど、人が見向きもしな » read more

祖母・ひさについて

祖母はおそらく僕にとって最初に出会った作家であった。彼女は40代の後半、当時まだ手書きだった街の看板屋に勤め、映画館や店舗の看板の製作に携わった。短い期間ではあったが、その事が後の創作のきっかけとなった。僕が物心ついた頃には、自宅で自由奔放 » read more